頬骨セットバック
ご相談の内容をお聞きする
平らな顔を立体的にしたい，つり目の印象を改善したいとの主訴にて来院されました．これまで輪郭に関する治療は，注入系，脂肪吸引をのぞいて受けておられず，また既往歴等に特別なことはありません．
ドクターがお顔全体を拝見する
お顔全体のプロポーションについては，とくに問題ありません．
頬骨がやや張り出しており また位置が上にあるため，ホホが広く見える状態です．軟部組織（皮膚，皮下脂肪）の状態は良好です．
3ＤＣＴを撮影し顔面骨の評価をする
顔面骨の手術ですので，ＣＴスキャンなどレントゲン撮影は必須です．
手術計画を立てる
イメージの共有ができたら，実際の手術の計画を立てます．患者さんの皮膚・皮下脂肪の状態を織り込んだ上で，骨をどれくらい移動，削るのかを，割り出します．
インフォームドコンセント（輪郭）
手術は 口腔内切開・耳前部切開・目尻切開より頬骨にアプローチし 頬骨骨切りを行う．
骨切除後は ソフト凝固装置で十分な止血を行い，創部はすべて吸収糸（モノクリル）で縫合する．
リスクとして最も可能性の高いものは，頬骨神経麻痺であり，一時的（数ヶ月）には約80％，後遺症としては約1％の頻度である．また，感染，血腫，後出血，創哆開，非対称などがあるが，頻度は1％前後である．
軟部組織の弛みはかならず生じるが，整容的に問題となる可能性は低いと思われる．弛みは脂肪吸引，高周波照射などで軽減が可能である．
手術記録 輪郭
麻酔方法：全身麻酔（麻酔科専門医による）
手術時間：131分
出血量：53 ml
術後経過：手術終了1時間後から，飲水をはじめる．問題なく摂取．疼痛は自制内で，腫脹も軽微．4時間後，バイタルに問題なく，術後出血も少量のため帰宅可とする．
術後3ヶ月目の検診です
縫合創の治癒，腫脹の消退も問題なく，形態的にもよい結果が得られました．
頬骨セットバックでは，チークの「どの部分を残すのか」がもっとも大事になります．
削りすぎると 若々しさがなくなり，かえって老けた印象になるおそれがあります．
まとめ
- 頬骨の症例の 診断 シミュレーション 手術計画 術後経過をまとめました
- CTスキャンによる正確な診断と 専門医による手術で リスクは最小限に抑えることができます
- 軟部組織（皮膚，脂肪）のたるみは，かならず生じますが，許容範囲内に収めることは可能です
費用
頬骨セットバック 合計 ¥1,355,000 （モニター価格）