整鼻とセットバックの組合せでお顔のバランスを整える

    肋軟骨による鼻中隔延長,基部盛り手術,鼻尖形成

    ご相談の内容をお聞きする

    低く顔に沈んだ感じのお鼻をキレイにしたい,との主訴でご来院されました.
    (1カ月前に当院で,上下顎セットバック分節骨切り術をお受けになった方です.セットバックについてはこちらから)

    ドクターがお顔全体を拝見する

    お顔全体のプロポーションについては,大きな問題はありません.
    鼻根,鼻梁はやや低く,また鼻尖はやや丸く曖昧な感じ,ACRがフラットの状態です.中顔面の突出は平均的ですが,鼻孔から鼻柱基部にかけてやや不足している状態です.
    これまで鼻の手術の既往はありません.軟部組織(皮膚,皮下脂肪)の状態は良好です.

    手術計画を立てる

    セファログラム分析を参考に,実際の手術の計画を立てます.
    まず,上下顎セットバック分節骨切り術を行い,口もとの前突感を軽減させます.(セットバックの詳細については,こちらから

    手術計画として 1.オープンアプローチ,2.肋軟骨採取,3.肋軟骨による鼻中隔延長および鼻尖形成,4.細片肋軟骨による鼻柱・鼻柱基部増大術(基部盛り)5.鼻翼縮小術を予定しました.

    手術記録

    麻酔方法:全身麻酔
    手術時間:257分
    出血量:43 ml
    術後経過:手術終了1時間後から,飲水をはじめる.問題なく摂取.疼痛は自制内で,腫脹も軽微.4時間後,バイタルに問題なく,術後出血も少量のため帰宅可とする.

    まず手術前に,移動の方向と量を間違えないように リノメジャーで位置を確認します.
    鼻翼軟骨です.プリザベーション法でアプローチしています.
    横から見た鼻翼軟骨です.ずいぶん丸い状態なのがわかります.
    肋軟骨で鼻中隔延長を行ったところです.鼻中隔延長の方向は とても重要です.
    リノメジャーで確認しながら行います.

    術後1週目の検診

    腫れはありますが,感染兆候もなく 経過は順調です.
    プリザベーション法で行っているため,内出血も少ないほうです.

    術後5週目の検診

    セットバック術 鼻中隔
    セットバック術 鼻中隔
    メイクをすれば,違和感は少ないようで 患者様もほぼ普通の日常生活が可能とのことでした.

    術後6ヶ月目の検診

    創部の引きつれや回復状況などをチェックします.

    セットバック 骨切り
    鼻柱基部の位置が下に変化し ACRが改善しています
    セットバック 骨切り
    鼻翼の位置も鼻翼縮小(内側法)を適切に行うことで,上に移動しています
    セットバック 骨切り
    人中が短くなった印象がありますが,鼻柱基部の移動によるものです
    オープンアプローチのキズも ほとんど目立ちません.鼻尖と鼻孔の長さのバランスも良好です
    笑ったときも 矢印のような不自然な形にはなっていません.

    まとめ

    • 肋軟骨による鼻中隔延長および鼻柱基部増大術により 自然でバランスの整ったお顔立ちになりました.
    • 鼻から口もと,オトガイ(あご先)にかけては,一連のバランスを整えることが重要です.
    • 手術に先立ち,セファログラム分析などを行い,最終的な形をどうするのかを あらかじめキチンと決めておくことがとても大切になります.

    初診時からの変化を見てみましょう

    セットバック 骨切り 鼻中隔
    上下顎セットバック術 術後6カ月 鼻中隔
    上下顎セットバック術 術後6カ月
    上下顎セットバック術 術後6カ月

    費用

    鼻中隔延長,鼻尖形成,鼻翼基部増大術,全身麻酔,検査 合計 ¥1,630,000 (目隠しモニター価格)

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