レットダウン骨切り,基部盛り手術,鼻尖形成(修正バージョン)
ご相談の内容をお聞きする
お鼻と輪郭3点の手術で,全体的に小顔の印象にしたい,との主訴でご来院されました.
ドクターがお顔全体を拝見する
お顔全体のプロポーションについては,大きな問題はありません.
中顔面の突出感がやや不足している状態です.鼻についてはこれまで鼻中隔延長を含む複数回の手術を受けておられますが,軟部組織(皮膚,皮下脂肪)の状態は比較的良好です.
鼻骨の位置のずれがあるため,斜鼻があります.(鼻根部が向かって左にずれています)
3DCTを撮影し顔面骨の評価をする
鼻の骨切り手術を予定していますので,CTスキャンなどレントゲン撮影は必須です.
シミュレーション画像を作成する
ご本人の希望とCTデータや分析値から,シミュレーション画像を作成します.患者さんと外科医が,仕上がりのイメージを共有することは,手術を成功に導く上でもっとも大切なことです.
手術計画を立てる
イメージの共有ができたら,実際の手術の計画を立てます.
今回は,鼻根を低くし 斜鼻を治すために「レットダウン」というアプローチを行います.修正手術になりますので,入念な計画と準備が必要です.
手術計画として 1.オープンアプローチ,2.肋軟骨採取,3.レットダウン・アプローチによる低鼻手術,4.細片肋軟骨による鼻柱・鼻柱基部増大術(基部盛り)を予定しました.
手術記録 鼻
麻酔方法:全身麻酔(麻酔科専門医による)
手術時間:260分
出血量:25 ml
術後経過:手術終了1時間後から,飲水をはじめる.問題なく摂取.疼痛は自制内で,腫脹も軽微.4時間後,バイタルに問題なく,術後出血も少量のため帰宅可とする.
術後1週目の検診
腫れはありますが,感染兆候もなく 経過は順調です.
ピエゾを使って骨切りしていますので,内出血も少ないようです.
術後1ヶ月目の検診
腫れもかなり収まりました.キズがまだ少し赤く硬い状態です.
術後8ヶ月目の検診
創部の引きつれや回復状況,左右非対称や骨の不整などをチェックします.
中顔面の陥凹感がよく改善されています.
斜鼻も よくなりました.
陥凹感の改善は ななめの写真で よくわかります.
鼻根部が,上まつげの位置から 下まつげの位置に下がったことで,さらに短い鼻の印象になっています.
レットダウン法でしかできない アプローチです.
(なお,輪郭の手術もほど同時に行っています.輪郭の手術の詳細は,こちらをご覧ください)
オープンアプローチの傷も きれいに治っています.鼻尖は術前より高くなっていますが,鼻は大きくなっていません.これが基部盛りの効果です.
術後のCT撮影
鼻根部が,3mmほど下がっていることが 確認できます.
まとめ
- 整鼻術症例の 診断 シミュレーション 手術計画 術後経過をまとめました
- CTスキャンによる正確な診断と 専門医による手術で リスクは最小限に抑えることができます
費用
骨切り,鼻中隔延長,鼻尖形成,鼻翼基部増大術,全身麻酔,検査 合計 ¥1,740,000 (目隠しモニター価格)